東京老舗和菓子店の『池袋 三原堂』様の包装材に粛粲寶の絵柄です!! その1
東京の老舗和菓子店である三原堂は、人形町に本店があり都内各所にのれん分けした姉妹店がありとても有名な菓子店です。
池袋三原堂は、池袋駅の西口近くに昭和12年(1937)に創業し、地元ゆかりの文豪の江戸川乱歩先生等に贔屓にされてきました。
池袋三原堂の初代(現在の当主の父上)は、多くの画家、版画家、俳人等との交友があり、その中でも粛粲寶とは毎年の年賀状の絵を描いて貰うなど親しくお付き合いをなさったとのことです。そのようなご縁から包装紙、紙袋、菓子の銘等のデザインを一括してやって貰ったそうです。非常に素晴らしい出来栄えであった為、「折角であるから、のれんの皆で共有しよう」と他の三原堂に紹介し、ほとんどの店舗で使用することになったそうです。
これがその三原堂の包装紙となります。
本当に格調がありますよね!!
池袋三原堂では、粛粲寶の絵の菓子のパッケージや栞、掛け紙等を使用し、粛粲寶の絵を多数店内に展示し、それらを活かした店づくりをなさっているとのことです。
2Fには甘味処も備えているそうで、そこでは粛粲寶の絵を眺めながらお汁粉やあんみつ等を戴けるとのことです♪♪(これって、極上の東京散歩ですよね!!)
お菓子の掛け紙です。
「池袋西口三原堂」と入っているので、池袋限定のものですね。
シンプルだけれど、深いなぁ、、、流石に粛粲寶の手になるものと云う感じがします。
遊印もあり「慮忘形釋」と彫ってあります。
「慮(おもんぱかり)を忘れ、形(かたち)釋(と)くべし」と読みます。
「一切の拘り、囚われを捨てること」という意味で、出典は「菜根譚」となります。
落款も「粛」「粲寶」と2つありますね。
菓子箱も三角のマークで、何とも凛としています◎
手軽なお持ち帰り用の紙袋のひとつは西荻窪三原堂と共通ですね。
もう1種類の方は池袋だけみたいですね。
表裏の絵柄が違います。
「名代安満」って?
餡饅のことでしょうか??
池袋三原堂には、「乱歩の蔵」というふんわりと優しい口当たりのお菓子があります。地元ゆかりの文豪の江戸川乱歩 [明治27年(1894)-昭和40年(1965)]が池袋三原堂を、戦前戦後を通じてたいそう贔屓にされたとのことです。日本のミステリー作家の第一人者である先生の邸宅に今も残る土蔵(豊島区指定有形文化財)にちなみ、ネーミングされたお菓子となります。
江戸川乱歩は立教大学に隣接した屋敷に住まわれていて、その縁で現在は立教大学によって保存、公開されているそうです。
で、、、こちらのデザインも粛粲寶なのです。
この絵は「長崎かすていら」の掛け紙に使われていましたが、現在は使用していないとのことで、折角の素晴らしいデザインですので、「乱歩の蔵」に使っているのでしょうね。
確かにランプが描かれており、長崎らしいハイカラな感じがしますよね。
三角形の中に店名や電話番号が書かれてあり、さりげないけれども粛粲寶らしい味わいがあります。
電話の局番が3桁なのも時代を感じますよね。因みに東京の電話番号が現在の4桁になったのは平成3年(1991年)です。
池袋三原堂の社長様、沢山の包装材を有難うございました。
池袋三原堂 http://www.ik-miharado.shop-site.jp/
西荻窪三原堂様の包装材に関してはこのブログ内、2016年9月28日に書かせて戴きました◎
一度に掲載しきれなかったので、その2に続きます。